先日開催いたしました
『満月朗読会。』にご参加下さいまして、誠にありがとうございました。
当日は本当に無風の見事な満月の宵。
語り手、以子(のりこ)さんの紡ぎ出す、優しい声での物語へのいざない。
うつくしくも柔らかな「本当の日本の言葉」をいい塩梅の呼吸で散りばめて下さいました。
古今和歌集などの古典を学んでいたという彼女は言いました。
「文字をただ目で追うだけではなく、声に出すことで情景を鮮やかに感じることができることでの
はじめての感動があるので、声に出して、耳で聴いて、感じる朗読会を開きたいと思いました」
当日の朗読題目は
古今和歌集
春の歌
よだかの星
星巡りの歌
星の王子様
などと春、夜、星、月のキーワードを散りばめた朗読を。
わたしも傍らで「よだかの星」を聴いておりましたが、
宮沢賢治の醸し出すうつくしい日本語から織りなす情景や切ない物語に胸がぎゅっとなりました。
今回、以子さんはアンティークのお着物で登場。ご参加のお客様も数名お着物をお召になってご来場下さいました。
この風景、この雰囲気、おだやかな空気感。
BGMにはニューリリースされたCoupie✕小曽根 環さんの「yuragi」。
木目が持つ自然界にひそむ「ゆらぎ」のリズムをテーマにした曲を静かに漂わせ
参加者のお客様のすてきな笑顔と
蝋燭を灯し揺らめく灯りの中
お客様とともに物語の船に乗って旅をしていた気分でした。
世界一美しいと言われる日本語を使う事ができるわたし達なのに、
日々ついつい今どき言葉で話してしまったりしがちですが、
やはり時々こんな素敵な物語や歌を聴き、襟をただしてみるのもいいのかもしれません。
途中、外に出てみごとな満月の月光浴を。
後はゆっくりお食事を楽しんでいただきました。
なんだか、わたし自身も心から湧き出るような
豊かな温かい気持ちに包まれた夜でした。
参加者のみなさま、ご来場誠にありがとうございました。
そして、以子さん
すてきな物語たちの朗読をありがとうございました。